『拝啓 橘刑事


この手紙をあなたはどこで読むのでしょう。

天国? それとも地獄?

どちらにしても、私たちはまたその場所で会えると思う。


あなたが人身売買をしていることを知ったとき、私には1ミリの迷いもなかった。

手伝いを拒否したあなただけれど、どうしても役に立ちたかった。

勝手に『脅迫状』を送った私を、あなたは怒ったよね?

それはもう、殺されるかと思ったくらい。


だけど、私はあなたと同じ罪を背負いたかった。


宮崎悠香の誘拐を手伝ったことで、ようやくパートナーとして認めてくれたとき、本当にうれしかったの。