サヨナラケイジ

額から汗が流れ、ようやく息がすえる。

やがて鉄の扉を開く音が聞こえたかと思うと、次の瞬間、思ってもいないことが起きた。


「そこまでよ」


えっ、この声。


「っ!」


驚いた犯人らしき人物が私たちのほうへ後ずさりする音。


「おかしいと思ったのよ。だから、後をつけてきたの」


「よしこちゃん!」


気づけば私は大きな声で叫んでいた。

この声は、間違いなくよしこちゃんだ!


「琴葉ちゃん! ああ、無事だったのね」


「え? よしこちゃん?」


「よしこちゃんって、寮母さん?」


友季子と悠香の声に、

「みんな無事なのね! 待ってて、すぐに電気をつけるから」

よしこちゃんがガタガタと音をたてた。


「これね」


その声と同時に、部屋に電気がついた。