「じっとしていられないらしいよ。港に捕まっているなら、警察に協力して一緒に探したいんだって」


「だめだよ。危なすぎる」


さっきの割れた破片を思い出し、思わずゾッとする。

犯人に探していることがバレたなら、浩太の身が危険にさらされることになる。


「うん、私もそう言ったんだけど、言うこと聞いてくれなくってね」


あいかわらずのんびり屋の友季子に、逆にアセる。


「どうしよう。橘さんに相談はした?」


「なんで?」


「なんで、って。コータまで連れ去られたらどうすんのよ」


友季子は言われた意味を考えているようだったが、

「ああ」

と、納得したようにうなずいた。


「大丈夫だよぉ。私もつきあうんだから」


「へ? 友季子も?」


「うん。ふたりいっぺんに連れ去ることはしないでしょ。それに、港には警官もたくさんいるだろうしね」


言われてみるとそんな気も・・・・・・。


ううん、やっぱりちがう。