部屋に戻るとベッドにごろんと横になる。


・・・いったい、この町で何が起きているんだろうか?


はじめは同じ市内で3人が行方不明、それぞれ町は違うらしい。

でも、ここに来て同じ町の、しかも同じクラスで2名が行方不明。

こんな偶然あるのだろうか?

それとも・・・・・・。

その時、携帯が軽快なメロディーを鳴らしはじめた。


「あ」


発信者の名前は、香川浩太と表示されている。


「もしもし、コータ?」


『・・・琴葉か?』


浩太の声はさすがに元気がなく沈んでいる。


「うん。ねぇ、大丈夫なの?」


「ああ、俺はな」


自嘲ぎみに浩太が答えた。


「あの・・・・・・ほんとなの? 悠香が?」


『わかんねぇ』