違うんだよ、遙香。

あたしは今からひどいこと言わなくちゃいけないんだよ。

お願いだから、優しくしないで。

ぶわっと、枯れたはずの涙がこみあげてきて、あたしは目を閉じた。

「ねぇ、瑠奈。今朝のウワサ、【444】だっけ?」
なんでもないような口調であたしは尋ねた。

「うん。あれ、本当なんだからねっ」

「それって、ネットとかに載ってるの?」

「事件のことは報道規制があったみたいで、あんまり載ってないよ」
瑠奈が不服そうに言った。


違う。


そうじゃないの。


知りたいのは……。