「看護師さん?」

「うん。なんとなくだけどね。そういう仕事したいなぁ、って思って」
そう言って照れたように笑う遙香。

「へぇ……」

あたしはそう言ってうなずくしかできなかった。

遙香にそんな夢があるなんて知らなかったから。

「瑠奈は?」

納得したようにうなずいている瑠奈にもあたしは聞くことにした。

「ウチ?」
びっくりしたように自分を指さす瑠奈。

「そう。なりたい職業とかあるの?」

「うー。まぁ……ないことはない」
歯切れ悪く瑠奈が言う。

「ないことはない……? あるってこと?」