悲しみで、いくら泣いても涙は止まらなかった。

泣いて泣いて、泣いた。

純子が亡くなってしまった、という事実が、今になって大きな悲しみの波になって押し寄せている。

純子がいないなんて。

いないなんて……。


どれくらい泣いたのか、落ち着いてきた私は鏡にうながされてベッドに座った。


横に鏡も座った。


窓の向こうに広がる冬の空。



そこにはもう真昼の月は、いくら探しても見えなかった。