ハッと息をのむ。

「いや……純子、行かないで」

「遙香、聞いて」

「イヤだ」

首を横に振る。


もっと一緒にいたい。


もっと思い出を作りたい。


それなのに……。

「今度生まれ変われたら、また遙香と友達になりたい。そしたら、今度は全部話すから。つらい思いはもうさせないから」

「ひどいよ。ひとりにするなんて」

止まりそうだった涙がまたあふれてくる。


純子の目からも涙がこぼれた。