「死にたくないよ! 遙香、たすけ……」

そこで、瑠奈の顔は完全に見えなくなった。

あとはうずが回り続けているだけ。

「これで呪いが完結した……」
そう言って純子が私を見た。

「あ……」
思わずつぶやいた。

純子の黒い目がボコッと音をたてたかと思うと、急速に穴が埋まってゆく。

そして、それは本来の純子の瞳に戻っていた。


大好きだった目……。


私を見つめてほほえむ。


「純子……」

一瞬で私は泣いていた。