その声に瑠奈の目が見開く。

「そ、そうだよ! ウチが呪いを教えたからじゃん。だから、降ろしてよっ」

「でもね」
そう言うと、純子の後ろの壁に大きなうず巻のようなものが現れた。

低音でうなりながら、丸い形のそれはアリ地獄のようにも見える。

「友達だったら、そんなことしない」

「で、でもっ」
瑠奈が必死で叫んだ。

目線は後ろにあるうずにある。

「瑠奈は友達とは思ってくれてなかったんだね」

「そんなことない。そんなことない! 友達じゃん。だから、助けて。助けてよぉ」

「じゃあどうしてあたしの友達を殺そうとしたの?」