「やめて! 化け物! 離して!」

のたうち回る瑠奈の体。

純子がその手を離すと、瑠奈は宙に浮かんだ。

天井近くまで上がると、ハッとしたように瑠奈はさらにめちゃくちゃに暴れ出した。

「やめろ! おろせ!」

「ねぇ、瑠奈」

静かに純子は顔を上に向けた。

「瑠奈はそうやって【444の呪い】をわざと教えたって言ってるけど、あたしは感謝してるの」

「あ……」

瑠奈はガチガチと震えながら、荒い呼吸を繰り返す。

「だって、あたしをいじめた人に仕返しできたんだもん。それは、瑠奈のおかげだよね」