「ウチは決めたの。遙香に死んでもらうって」

良いアイデアを思いついたかのように目を輝かせて瑠奈は言った。


……狂ってる。


ベッドの上で動けない私に、瑠奈はナイフを頭上高く振りあげた。


___その時だった。


瑠奈の後ろに黒いモヤがかかったように見えた。

そのモヤはすぐに濃くなり、人の形になる。

そこには、純子が立っていた。

「純子……」

つぶやく私の視線に、瑠奈がいぶかしげに振り向く。