「どういうこと?」

なんで瑠奈が取材を受けるの?

純子の友達だったから?

とぼけてないんてないのにな。

「だってさ、【444の呪い】のこと、最初に教えたのはウチでしょ」

「うん。そうだったね」

そのことで、瑠奈はずいぶん自分自身を責めていたっけ。

もうずいぶん前のことのように思える。

「ウチ、大変だったんだよ。古本屋で『西洋の宗教史』を高いお金出して買ってさ、それをそのまま図書室に寄付したりさ」

「え?」

「でも、結局図書館に行ってあの本見たじゃん。本当なら、図書室で見てもらうはずだったのにさ。もー、金返せって思っちゃった」

またほっぺをふくらませる瑠奈。

「瑠奈?」

「こんな苦労したんだから、ウチが取材されないなんて不公平だよ」


イヤな考えが頭に浮かぶ。