残された方には後悔ばかり残る。

亡くなった人たちの顔。

もっと、自分になにかできていたのではないだろうか?

考えるのはそのことばかり。


「ご飯に行こう」


「え?」

考えは鏡の言葉に停止する。

「退院したら、太一君も誘ってご飯に行こう」

「ご飯?」

「ゆっくり話をして、そして生きよう」

その言葉が胸に刺さった。

また涙があふれそうで、私はうつむいた。