……会いたかったから。

恋とかではなく、ただ会いたかった。

誰か、わかってくれる人がほしかった。

鏡がそばに来て、泣いている私に気づくと、
「大丈夫?」
と、声をかけてくれた。

「うん。なんで泣いてるんだろうね」

なんでもないふうに私が笑うと、その手が頭にポンポンとやさしく置かれた。

「大変だったね」

そう言って、置いてある丸椅子に腰を降ろした。

涙があふれては流れてゆく。

最近、泣いてばっかり……。