鏡が起きあがるのを助ける。

なんとか起きた鏡は、まだ苦しそうにのどに手を当てていた。

純子の方を向いたその時、
グン
という圧が体にかかった。


……え?


足が動かない。

「なんだ、これ!」
後ろで太一も叫んでいる。

純子が背を向けたままで言う。

「あなたたちを殺したくない。だから、動けないようにしたの」

「純子……」

足に力を入れてもまったく動かない。


これが、チカラ……?