力いっぱいのどをしめあげている。

「純子、お願いやめて!」

純子の腕を引き離そうと引っ張った次の瞬間、
「うるさい!」
絶叫とともに、私の体は一瞬で柵まで飛んだ。


ガシャンッ


音ともに、コンクリートに落ちる。

意識が遠くなりそうなのを、なんとかこらえる。

鏡が見たこともない表情をしていた。

上半身を起こすと、私は叫んだ。

「純子! その人は関係ないでしょう! 純子が死んだことには関係ないでしょう!!」

その言葉に、純子の両手の力が抜けるのを見た。

鏡が腹ばいになると激しくセキこんだ。