また雷が光り、ビシャンという音が響き渡る。

「……やめないよ」

「純子」

「あたしは絶対にやめないし許さない。ジャマするなら、太一みたいに容赦しないから」

そう言うと、純子は私の手を払った。

鏡を振り返る。

「山本さんはなんて?」

雨風に眉をしかめながら、鏡が尋ねた。

見えていない鏡にとっては、私の言葉しか情報がない。

「許さない、って……」

「……」

鏡は雨をぬぐいながら、純子の方へ進んだ。