外に出ると、さっきまであんなに晴れていたのに曇り空に変わっている。

黒い雲が頭上を覆っていた。


バンッ!


あたしは外側から、背中を使って扉を押さえた。

息が苦しい。

苦しくてたまらない。

校庭はすぐ左前にある。

全校集会はそこでやっているはず。

「誰かぁ! 誰か助けて!」
大声で叫んでも、校長のマイクの声にかき消される。

「誰か……」

つぶやくような声。

こんな声じゃ聞こえない。

もっと、大声で。