立ちあがることすらできずに、体を丸めて床を唖然として見る。


寒いよ……。


寒くてたまらない。

ふと、視界が翳る。

誰かが前に立つ気配がした。


……ひょっとして、瑠奈?


心配して駆けつけてくれたの?

顔をあげると、それは瑠奈ではないことが一瞬でわかった。

スカーフのない制服。


目のない少女。


「富田さん、やっと会えたね」


首をカクカクと横に曲げている、純子がそこにいた。