美鈴も【444の呪い】にヤラれたんだろうか……。

「純子……」

その名を呼ぶ。


……はじめはからかうだけのつもりだった。


あの日の放課後、財布を手に持ってぽかんとしている純子を見たとき、あたしはうれしかった。

わざと置き忘れた財布を誰が手に取るのか楽しみだったから。

中身なんて入ってない。

あれはただの『エサ』だった。

それを、純子が持っていた。


こんなチャンスを逃すわけがなかった。