その沈黙を破ったのは、土屋朋絵だった。

土屋朋絵は、クラスでも人気のある生徒。

ムードメーカーだが、言いたいことははっきり言う性格。

その朋絵が、まっすぐに千夏の席へ向かう。

「あのさ、千夏。話、あるんだけど」
怒った声の朋絵に、千夏は疲れた顔を向けた。

「なによ」

「結局千夏たちはさ、純子をいじめてたんだよね?」

「は?」

腕を組んでにらみつける千夏。

一瞬たじろいだ朋絵だったが、すぐに体制を立て直すと、
「いじめてなかったら、こんな呪いあるわけないじゃん」
と、言った。

その声にパラパラと拍手が起きた。