「どうかしましたか?」

やさしそうに、でも警戒した目をした警察官がすばやく私の前に立った。

「あ、あの!」

その後が続かない。

どうすればいい?

どうすればいい!?

「落とし物ですか?」

「違います! 牢屋に私を入れてください!」

「え? 君……」

戸惑うのも無理はない。

でも、普通に探して見つからない場所と言ったら……。

「牢屋にかくれたいんです!」

「誰かに追われているのか?」