その目が……。

思わず視線を逸らす。

目の部分は真っ黒な穴がふたつ。

すごい臭気にもどしそうになった。

こんな姿になって……。

恐怖よりも、後悔が感情を埋め尽くした私はその場に座り込む。

「純子、ごめんなさい。ごめんなさい」

両手をついて、頭をアスファルトにこすりつけた。

「……なにしてるの、美鈴?」

顔をあげて私は美鈴を見た。

目を逸らしてはいけない。

「あなたにひどいことをしてごめんなさい。謝っても仕方ないけれど、本当に……ごめんなさい」