……見てしまった。

あれほど気をつけていたのに、【444】の数字を見てしまった。

でも……一瞬しか見ていない。

すぐに時間も動き出したし。

震える手で真っ暗なスマホの画面を見ると、恐怖にゆがんだ自分の顔が薄く映っていた。

こんなにぼんやり映っていても、その唇が震えているのがわかる。

「今のは、やっぱりダメなの?」

自分に問いかけるが、もちろん返事はない。

一瞬、画面が光ったような気がした。


ボタンも押してないのに……。


不思議に思ってじっと見つめると、スマホの画面が、また点灯する。

まっしろなバックライト。

そこに、下からスクロールして上へ流れてゆく文字。