にぎやかな他のお客さんの声も気にならない。

そう、目さえ閉じていればいいのだから。

やがて、疲れと緊張からか私は心地よい眠りに落ちていった。

……。


大きな笑い声が聞こえて、体がビクッと震えた。

目を開けると、照明がまぶしくて目がチカチカした。

いつの間にか眠ってしまったらしい。

イヤホンから聞こえていた音楽もいつの間にか止まっていた。

隣の席の中学生と思われる女の子たちが、なにやら盛り上がっている。

「あ……」

外の景色を見て驚く。


いつの間にか暗くなっていた。