財布からちょうど取り出すと、私は商品を受け取って奥の席へ。

なるべく人に見られたくない。

どのタイミングで【444】の数字が出てくるのかわからない以上、目立ってはいけない。

「なんとか3か月……」

小さくつぶやくと、私は息を吐いた。

一瞬、千夏に連絡することも頭をよぎったが、すぐに躊躇した。

千夏の電話番号に【444】がついたら?

メールアドレスだって危険だ。


それに……、絶対に千夏はバカにするに決まっている。

スマホにイヤホンをつなぐと、音楽アプリを起動してランダム再生にする。

耳から好きな曲が流れると、世界を遮断するように私は目を閉じる。