「お母さん!」

私の大声にお母さんは目を丸くしている。

「……びっくりした」

「お母さん、聞いてください」
そう私が言うと、お母さんはまだ驚いた顔のままうなずいた。

「しばらく……。3か月くらい家にいたいんです。学校をお休みしてもいいですか?」

お母さんがなにも言わないので、私はベッドに腰かける。

「塾も休んで、できればこの部屋にいたいんです。もちろん、ちゃんと勉強はします」


どうだろうか……。


私は言い終わると、返事を待った。

しばらくしてお母さんが電池を入れ替えたおもちゃのように動き出した。

最初の言葉は、
「あ、あはははは」
笑い声だった。