間違っていると知っていても、言えなかった。

『そんなの本当の友達じゃない』って人は言うだろう。

だけど、私にとっては大事な友達だったから。

「3か月、数字を見ない場所に隠れられないの?」
遙香が心配そうに言う。


次はあなたを千夏たちといじめようとしていたのに。


それなのに、どうして優しくできるの?

「そうだよ、家から出なきゃいいんだよ」
瑠奈が小さな体で涙ながらに言う。

なんで私のために泣いているの?

「うちは……親が勉強熱心でして。そんなこと許してくれないです」