『ただ、詳しい情報がわからないんだ。彼が【444】の数字を見たかどうかまではまだわからない』

なぐさめるように鏡は言うが、でも哲也まで死んでしまったことには変わりない。

どうやって電話を切ったのかわからないまま、カバンにしまった。

「遙香?」

心配そうに瑠奈が言う声にも答えられずに、私はゆるゆるとそっちを向いた。

美鈴と目が合う。

「鏡ってあの刑事だろ? なんて?」
太一の声がする。

「なにか、あったんですね?」
そう言うと、美鈴はじっと私を見た。

瑠奈も見ている。

太一も。