「ええとね、『西洋の宗教史』だってさ。澤木出版てとこから出てる本みたい」

その本の名前を打ち込んでから、保存をかけた。

「明日、学校で見ればよくない?」
スマホをしまいながら、瑠奈は言った。

私もできればそうしたい。

でも、次々に人が死んでいってる事実は変わらないし、それに早くヒントが欲しかった。

「せっかくだから、今から調べに行こうよ」

「……うん」
瑠奈が小さくうなずいた。

「取りあえず行こう」
太一がまだ残っているジュースの紙コップを手に立ち上がった。

瑠奈も立ち上がる。