日曜日の駅前は、閑散としていた。

最近では、郊外に大型ショッピングセンターや映画館ができたので、ますます駅前は田舎っぽくなっている。

いつものファーストフード店で、私たちの席だけが重い空気に支配されていた。

前に座る太一はなにかを考え込んでいるようだし、瑠奈は今にも泣きそうにうつむいている。


それもそのはず。


兼子先生の死を知ったばかりだから。

これからのことを話し合いたくて、私が呼びだしたのだ。

「呪いはやっぱりあるんだね」
ぽつりとつぶやいたのは瑠奈。

それっきりまた口をつむんで黙り込んでしまう。