しかし、もうすぐファミレスという地点まで来た時、その軽自動車がアクセルを踏んで車道に出て来た。

「マジかよ!」

とっさに、ブレーキを強く握る。


キキキキキー!


すごい音がして、おばさんがようやく俺に気づき目を見開いた。

そのまま車道に出ればいいのに、ブレーキを踏んだらしく急停車する。


ぶつかる!


さらにブレーキを握りながら、俺は目をつぶっていた。

ようやくバイクが止まる。

目を開けると、バイクは軽自動車ギリギリのところで止まっていた。

「バカ野郎! どこ見てんだよ!」

大声で叫ぶと、おばさんは慌てて車道に出ると走り出した。