アホらしい。

純子の母親は、娘の自殺を苦にしての自殺だろうし、渚は通り魔にでもヤられてに決まってる。

兼子も、その責任を感じての自殺、ってとこだろう。

「呪いなんて、あってたまるか」

その場でアクセルをふかすと、親子連れが迷惑そうな顔をした。

「んだよ!」
怒りに任せて怒鳴ると、おびえたような顔をして急いで店内に入って行った。


イライラする。


ようやく電話を切った先輩が、両手を合わせて拝むようにした。

「悪ぃ。女と約束してたの忘れてた」

「それ、マジすか?」