「笑えるわ。【444の呪い】? そんなの本当に信じてるの?」
そう言うと、文字通り千夏が笑い出す。

それは強がっている笑いなんかじゃない。

本当におかしそうに笑っている。

「でもっ、実際に」

「ほんっと、遙香って救いようのないバカだったんだね」

腕を組んで意地悪そうな笑顔。

「……」

「あきれた。なんの話かと思ったら、そんなくだらないことか。付き合ってらんない」

にらむように目を細めた千夏は、フーッと口から息を吐き出して、
「迷惑してんのはこっちの方なんだよ」
と、声を低くした。