「そこに大きく『444位』と書かれていたんだ」

その言葉に一瞬で体の力が抜けて、膝が折れる。

あっ、と思った時には。鏡が私を抱きしめるように支えていた。

黒いスーツの匂いが鼻腔に心地良く感じる。

「僕は刑事だ。だから、これまでの事件を自殺か他殺かで判断するしかできない」

厚い胸に顔をうずめながら、その声を聞いた。

足が浮いているように、感覚がなかった。

「でも、みんなが言っている【444の呪い】、それが実際にあるのなら、話は変わってくる。そんな非科学的なこと、信じられない。でも、これだけ続くのもおかしい」

その声を聞きながら、なぜか胸からこみあげてくる苦しさ。