「……」

言っている意味が……。

ぼんやりと鏡を見つめる。


今、なんて……?


「兼子先生は、放送室で首をつっていた。病院に運んだけれど、死後硬直もとけるほど長い時間ぶらさがっていたらしい」

「ウソ……でしょう……?」

ようやく出た言葉も、鏡の真剣な目が現実のことだと教えている。

「職員室にある兼子先生の机の上には、テストの順位表があった」

「順位表……」

繰り返しつぶやく。

「確か、全国偏差値ランキング、だったかな」

鏡は言葉を切ると、一呼吸してから続けた。