山本が、両手を私が乗っている椅子に置いた。

ガチガチと歯が鳴り出した。


___死刑


その文字が頭に浮かぶ。

「あたしもすぐにそっちに行くから。悪魔に喰われたら、地獄で会おうね」
まるで約束でもするみたいに山本は言った。

「山本さん、最後に、最後に……ひとつだけ聞いて」

震える声で懇願する私を見あげると、山本はニヤリと笑った。

「先生はあたしの言うこと、ひとつでも聞いてくれたことあった?」

その言葉と同時に、足元の椅子が動き出す。

「お願い! 助けてっ」

もう椅子の座面はほとんど足先から外れている。

つま先立ちで叫ぶ。