やがて、『放送室』の前に来た。

放送室は、手前に引くタイプの扉。

ノブを手に持ち引いてみると、音もなく扉は開いた。

その中に滑り込むと、すぐにカギをかける。

汗が全身からふき出していた。


ハァ ハァ


荒い息を必死でおさえる。

「本当に呪いはあったの……?」

それとも、誰かが山本の代わりに復讐をしているとか……。


ヒタ ヒタ ヒタ


小さな音を耳がとらえた。

山本が3階にも来ているんだ。