「それは、まぁ……」

言葉に詰まった。

『あなたが悪いとかそうじゃないかは関係ないんですよ。結局、誰かが責任を取るしかないわけです。わかりますね?』

「はい……」

悔しくて涙が落ちた。

電話を切ると、そのまま椅子に座り込む。

もう夕方を過ぎて、他の先生は帰ってしまっている。

「なんでなのよ……」

後から後からこぼれては、机に染みを作る涙。

山本純子や宮本 渚が死んでもこれっぽっちも悲しくなかったのに、主任を降ろされることは私には堪えらえない出来事だった。


これまで昇進するために、どれだけの努力をしてきたか……。