そうだ。

『降参』と言えば終わるんだ。

それを思い出した私は、口を開いた。

「わかった、認める。こうさ……」

そこまで言った瞬間、
バキバキッ
右の頬がくだける音と激痛が走った。

また殴られたのだ。

骨が折れたらしく、痛みで声が出ない。

出血が口の中でも起きて、それが器官に入りヒューヒューという音を立てる。

「今度は左」

純子が構えようとする。

「ご…ぶざ……」

『降参』の言葉がしゃべれない。

必死で倒れたまま後ろにさがろうとする。