ロッカーを開けると、ユニフォームを取り出す。

着替えていると、3年生のひとりが、
「ねぇ、渚のクラスメートでしょ? 自殺しちゃったっての」
と、興味深げに聞いてきた。

「はぁ」

汗臭いユニフォームに袖を通しながら私は答えた。

「あんた、あの放送で名前呼ばれてたよね? ひょっとしていじめちゃってたりしたの?」

「まさか」
そう言うと、私は笑ってみせた。

「あの子、精神病んでたんですよ」
自分の頭を指さして、そう言った。

「へぇ」

それでもおもしろそうに3年はニヤニヤしている。