「わからない」

答えながら改めてそう思う。

なにも博実だと決まったわけじゃない。

考えすぎかもしれない。

その時、左側に風が起きた。

見ると、瑠奈が立ちあがっている。

「【444の呪い】だよ」
瑠奈はまっすぐ前を見て言った。

「瑠奈?」
私の問いかけに、瑠奈は目を見開いてこっちに顔を向ける。

「ねぇ、聞いたよね? 【444】で大当たりした、って! やっぱり、これ呪いなんだよ。【444の呪い】は実在したんだよ!」

興奮したように両手を動かして力説している。


その様子がなんたか怖くて、私は黙っていた。