こんなことになる前に、何か方法があったんじゃないか、ってそれっばっかり。

後悔は後になってからしかできないけれど、時間を戻せるなら……。

「ウチ、あんなこと言わなきゃよかった」

「【444】の事でしょう?」
そう言うと、小さくうなずく瑠奈。

「それはこの間も言ったじゃん。まさか、あんなことになるなんて誰も思わないもの」

「うん……」
ため息まじりに瑠奈が肩を落とした。

「結局」
太一が窓の外を見やった。
「俺たちは、後悔を背負って生きているのかもな」

私も外の景色を見た。


さっきよりも強い雨が、余計に悲しさを増長させている気がした。