そのまま軽々と純子は、アタシを鏡の前に連れて行った。

「ヒッ」

鏡に映ったアタシの顔は、腫れあがっていた。

自分の顔じゃないみたいにボコボコになっている。

「あんたは親じゃない」

クククと笑う声。

「純子……」

痛みに耐えながら、アタシは鏡に映る純子を見た。

「親じゃないなら、死ぬしかないね」

「や、やめ……」

恐怖でアタシの顔には涙がこぼれていた。

感覚がない。

「自分がやって来たことを後悔しながら死ね」
淡々と言う純子の顔には、見たこともない笑顔が広がってゆく。

笑顔なんて、ずっと見ていなかった。


自分がしてきたことが、こんな形で返ってくるなんて。