「や……やめ……ゴフッ」

あまりの出血に声が出ない。

意識が朦朧としてくる。


目がかすんでよく見えない。

「お母さんなら、こんなことしない」
口元は笑いながらも、純子はアタシを殴り続けた。

そのたびに耐えがたい痛みと、床に壁に真っ赤な血が飛び散っている。


やがて、攻撃が止まった。

もう、これ以上やられると、死んでしまう。

それでも体は動かない。

そんな力、残ってない。


かすれる景色は、天井を映している。