「じゅ、純子。分かった、分かったから。アタシが悪かったから」
言い終わらないうちに、今度はお腹を思いっきり踏みつけられた。

口からさっき飲んだビールが吹き出す。

息ができないくらい苦しい。

「お、お母さんが悪かった。だから……許して!」

ムセながら必死でそう言って後ずさりをする。


このままだと、殺される。


「あたしのお母さんじゃない」
抑揚のない声で言うと、純子はまた力いっぱい殴りつけてきた。

固い音がしたかと思うと、口から白いものが飛び出した。

それは2本の歯。

口の中が血の味で染まった。


ボタボタと、床に血がこぼれる。