そして、アナウンスがはじまる。


『……おかあ……さん』


「えっ!?」


『おか……あさん……。お母さん……』


この声!

アタシは信じられない思いでその声を聞いていた。

聞き覚えがある。


まさか……。


真っ暗な画面に自分の顔が写っている。

逃げたいけれど、まるで金縛りにあったかのように体が動かない。

恐怖にゆがんでゆく自分の顔を見ているしかできない。