ウィーン

急にモーターの止まる音がホールに響いたかと思うと、鳴っていた音楽がぶつ切りで止まった。

続いて、パチンコ台の画面が消えて真っ暗に。

それを追いかけるように店内の照明が一斉に消えた。

パチンコ玉の音も止み、さっきまであれほどうるさかったホールが静寂に包まれた。


「なによ、これ……」


せっかく当たったのに、停電?

冗談じゃない。

「ちょっと、店員さん! 大当たりの途中なんだけどっ」
叫びながら通路に顔を向ける。


「……え?」


アタシは自分の目を疑った。