「夜のお仕事らしいから……」
かばうつもりもないのにそう言ってから気づく。

だから何だと言うのだ。

自分の子供が、純子が亡くなったというのに。

9時ちょうどにお葬式ははじまった。

親族が少ないらしく、挨拶はさっきのお父さん。

涙ながらにマイクの前で話すが、声が震えてうまく言葉にならない。

それを後ろで呆れた顔をして見ている博実。

お坊さんのお経がはじまるころには、会場にはただただお父さんの泣き声だけが聞こえていた。

静かに涙を流しているのは私と瑠奈だけのよう。

不思議だった。

おとついまでクラスメイトだったのに、みんなは特に感情を表さずにただ座っている。

なかには居眠りをしている生徒までいた。


……こんなもんなの?


まだ入学して半年ちょっとしか経ってはいないけれど、こんなクールなものなの?